安部 聡一郎 / あべ そういちろう

私は中国古代史、中でも後漢・三国から南北朝時代初期(1世紀~5世紀頃)までを専門とし、主として2つの方面から研究を行っています。ひとつは、『後漢書』をはじめとする文献史料を主に取り扱い、テクストの成立過程・相互関係を詳細に検討していくことで、魏晋期の歴史意識の変遷と貴族制の成立過程を明らかにしようというものです。もうひとつは、長沙走馬楼呉簡などの出土資料を用い、当時の地方行政・地域社会の具体相に踏み込んでいこうというもので、日本・朝鮮で発見されている木簡との比較も念頭においています。近年の史料論の成果も踏まえつつ、両方面の総合を図ることが現在の課題です。

研究者情報