古畑 徹 / ふるはた とおる

私が専門としているのは、7世紀から10世紀にかけての、唐・新羅・渤海・日本という東アジアの国際交流史・国際関係史です。特に、渤海国とそれをめぐる国際交流・国際関係が主要テーマです。渤海国の領域は現在の中国・北朝鮮・ロシアにまたがり、その子孫も複数の民族の源流になっています。それゆえ、渤海国は現存の国民国家を基準とする「一国史」の枠組ではとらえきれない存在であり、それだからこそ関係する国民国家間での「歴史の争奪」の対象ともなっています。同様のことは高句麗にも言え、最近は高句麗歴史論争にも強い問題を持っています。そのほか問題関心・研究対象の幅は広く、分野的には唐代史・新羅史・日本古代史から書誌学・植民地支配史・大学史にまで、時代的には紀元3世紀から現代にまで及んでいます。

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