中村 正人 / なかむら まさと

大学院では東洋法制史文献研究および基礎法特論(前近代東アジア法)を担当し、東アジア世界(特に中国)の伝統的な法に関する授業を行っています。私の研究テーマは、清朝の刑法理論の研究で、『大清律例』といった法典や、『刑案匯覧』等の刑事判例集を素材とし、具体的な裁判例の中に見られる正当防衛や事実の錯誤等といった、犯罪成立の限界事例の分析を通じて、清代において「違法」や「責任」がどのように考えられていたかを帰納的に導き出し、それらと現代刑法学における「違法」や「責任」に対する考え方とを比較検討することによって、法の本質に迫ることを目指しています。

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