教育プログラム
標準修業期間内(3年間)に博士の学位を取得することを目指します。そのために1年次から3年次まで体系的に研究活動が行えるように教育プログラムを用意しています。学生のみなさんはこれに沿って研究を行うことで,最終的に学位論文を完成させることができます。本研究科はみなさんの希望が実現できるように全力で応援します。
5つの柱
(1) 複数の教員集団による論文指導
入学時にみなさんは研究テーマに最も近い領域を専門とする教員を「主任指導教員」として指名できます。研究科はその希望を尊重して主任指導教員とアドバイザーとなる「副指導教員」(2名)の3名による指導体制を作ります。
3名の指導教員は定期的に指導方針を討議し,みなさんの研究の進捗度合いを確かめつつ,到達段階に合わせたきめ細かい指導を行います。その際に「個人別カルテ」を作成し,研究進捗度を客観的に把握できるようにします。
(2) プロジェクト研究への参加
1年次の早い段階で主任指導教員又は関連領域の教員が組織する「プロジェクト研究」に参加することができます。当該領域における最先端の研究に触れるこの活動を通して,研究に対するモチベーションを高めることができます。同時に,研究成果を報告することで,研究実績を蓄積していくこともできます。
(3) 学術雑誌への論文投稿
1年次及び2年次の各年次で,投稿論文が学術雑誌に掲載されるよう指導します。これにより,学位論文を構成する基礎的要素を形成することができます。
(4) 公開形式による研究報告会の開催
1年次終了時と2年次終了時にみなさんの研究進捗度を確かめるため,公開の「研究報告会」を開催します。これにより,研究指導が閉鎖的になることを防ぐことができます。また,院生相互の啓発の場にもなります。 学術雑誌への論文掲載,研究報告会での発表という二つの要件を満たすことにより,修了に必要な「論文指導A」(1年次終了時)及び「論文指導B」(2年次終了時)を認定します。
(5) 2段階方式の学位論文審査
3年次では,これまでの研究活動の総仕上げとなる学位論文を執筆します。学位論文提出期限の2ヶ月前までに学位論文を提出してもらい,予備審査会において学位論文提出の可否を審査すると共に,論文の問題点と改善箇所等の指導を行います。みなさんはそれに基づいて論文を修正した上で,学位論文を提出します。公開の「論文口頭発表会」を経て,学位論文の審査が行われます。
研究支援
博士後期課程では院生の研究活動を支援するために、それぞれの研究課題にもとづいて研究を進めるのに必要な機材、備品、書籍を購入し、また国内調査をした り学会に参加するための物品費、旅費を一定額配分しています。毎年年度初めに1年間の研究活動に必要な経費を申請してもらい、査定した上で配分します。
学位取得までのプロセス
(1) 1年次
- 主任指導教員・副指導教員の決定
- プロジェクト研究への参加、学術雑誌への論文投稿
- 研究報告会
- 「論文指導A」の認定
(2) 2年次
- 研究成果の学会発表、学術雑誌への論文投稿
- 研究報告会
- 「論文指導B」の認定
(3) 3年次
- 学位論文提出
- 予備審査
- 学位論文提出
- 本審査
- 学位(博士)取得