地域創造学専攻

概要[定員 14名]

人と人,人と社会,人と環境が調和・共生した地域の創造が求められる現代社会において,地域特性に応じて個別的な解決を導く専門的・学際的な「地域創造力」を備えた高度専門職業人及び研究者を養成します。

地域創造学専攻の特徴

専門的・学際的な「地域創造力」を養います

  • 「地域創造力」を備えた高度専門職業人・研究者の養成を目標としています。
  • 地域創造学専攻では,学生の研究課題を実践的問題の解決を通じて理論や概念を学ぶ課題基盤型学習カリキュラムを提供します。
    地域での実践的な学修を支援する課題型インターンシップ(長期)を単位化しています。
  • 多角的なアプローチから地域課題研究を検討する機会を定期的に設けます。
  • 地域創造学専攻では,教員,学生,地域間の多領域・多業種ネットワークの構築を重視します。

理念・目標

地域創造学専攻は,人と人,人と社会,人と環境が調和・共生した地域の創造が求められる現代社会において,地域特性に応じて個別的な解決を導く専門的・学際的な「地域創造力」を備えた高度専門職業人及び研究者を養成します。

「地域創造力」とは,【1】地域を感じ探求する力,【2】地域をマネジメントする力,【3】地域を持続発展させる力と定義しています。地域に暮らす人の生活の向上と社会の発展を実現させるためには,第一に地域の諸問題に強い関心を持ち,それを地域課題として捉えることが必要です。第二に人と社会と環境及びそれらを取り巻く諸問題を理解する専門的知識を有していること,また,住民の立場と社会の立場から多面的に思考できることが求められます。さらには,地域課題解決に必要な調査や分析手法を習得していることが必要です。加えて第三に,地域を持続発展的に創造するためには,何よりも地域に生活する人々の話に耳を傾け,十分な意見交換をしつつ合意を形成し,関係する諸団体・組織等と調整を図りながら協働的に取り組んでいくためのコミュニケーション能力が必要です。

本専攻が養成を目指す「高度な地域創造力」を備えた専門職業人とは,組織の一員として地域課題解決に取り組むことができるばかりでなく,リーダーシップ発揮によって組織を牽引し,地域住民の実情と意見に深く耳を傾け,また,関係諸組織・団体等と積極的に連携・協働して,想定外を含めた新たな地域課題の把握と解決に取り組み,地域の持続発展的な創造に寄与できる力量を持った人です。

本専攻の人材養成イメージを例示すると次のようです。

  1. 学類や学部卒者が,専門的研究と地域課題をバランスよく学び,高度な地域創造力を修得して,行政職員や企業社員として活躍する。
  2. 学類や学部卒者が,長期にわたって地域に滞在し,じっくりと地域づくりを学び,高度な地域創造力を発揮できる団体職員となる。
  3. 行政や企業からの社会人学生が,職場を離れて大学院に学び,学術的知見や方法を学びながら研究に取り組み,広い知見と視野を獲得する。
  4. 学類や学部卒者が,学術的知識と科学的方法を専門的に学び,大学院博士後期課程に進学して研究職を目指す。
  5. 学校現場でチームを組んで教育を支援する。

学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)

地域創造学専攻は、社会に暮らす人,社会,環境,芸術,教育に関わる分野を融合した地域創造学分野のうち,地域コミュニティ,社会福祉政策や社会・人権保障などの地域創造学分野に関連する内容を重点的に修めた者に修士(地域創造学)を授与する。また,経済分析や自然科学的アプローチ等から農業環境,防災地理,健康体力科学などといった他分野との密接に関連する学際的な内容,あるいは教育に関する諸問題の解決に向け地域の教育資源を有効的に活用した効果的なプログラムを開発するなどの教育支援開発に関連する内容を重点的に研究し,専門性を修得した者に修士(学術)を授与する。

※学位の授与については,修士(地域創造学)又は修士(学術)のいずれかひとつを授与する。

地域創造学専攻は,高度な「地域創造力」の修得基準を次のように定めています。

  1. 地域に暮らす人,社会,環境,及びそれらを取り巻く諸問題を理解する高度な専門的知識を修得している。
  2. 地域課題を発見し解決するために,柔軟な思考力をもって国内外の地域の持続的発展に貢献する意欲を持っている。
  3. 人と社会と環境に高い関心を持ち,国際的な視野を持って国内外の地域の持続的発展に貢献する意欲を持っている。
  4. 専門的研究への探求心と学際的見識の獲得に高い関心と意欲を持っている。
  5. 他者を尊重し社会の一員として主体的に地域に貢献できる。
  6. 地域課題を発見し解決するために必要な科学的調査や分析手法を修得している。
  7. 情報収集・議論・成果報告にかかる高度なコミュニケーション能力を修得している。

研究者を目指す学生において

  1. 地域課題を発見し解決するために必要な高度な専門的科学的調査や分析手法を修得している。
  2. 強い学術的探求心を持って継続的に研究従事する意欲を持っている。

学位取得の要件

(1)修士(地域創造学)

地域創造学分野(地域コミュニティ,社会福祉政策や社会・人権保障など)に関連する教育研究が実施されることを前提に,所定の単位数を修得し,かつ上記で挙げた教育研究内容に関する修士論文(短期(1年)在学型プログラムの学生はリサーチペーパーも可)又は博士論文研究基礎力審査(QE)の審査に合格すること。

(2)修士(学術)

地域創造学分野の中でも他分野とも密に関連する経済分析や自然科学的アプローチ等からによる農業環境,防災地理,健康体力科学といった他分野と密接に関連する学際的な教育研究が実施されること,あるいは教育支援開発分野に関連する教育研究が実施されることを前提に,所定の単位数を修得し,かつ上記で挙げた教育研究内容に関する修士論文(短期(1年)在学型プログラムの学生はリサーチペーパーも可)又は博士論文研究基礎力審査(QE)の審査に合格すること。